九州炎為楽団 | 2021.02.15
九州炎為楽団
【Sundae May Club】2/12(金)ライブレポート
【Sundae May Club】2/12(金)ライブレポート
第3回目の配信ライブは2組の女性ボーカル・バンドが出演。
まず1組目は長崎発”ウルトラスーパーポップバンド”Sundae May Club。
▼メンバー▼
浦小雪(Gt/Vo)・宮原隆樹(Gt)・鳴瀬光人(Dr)・サポート:新倉都宇河(Ba)
2020年7月にリリースされた1st EP『Sundae May Club 1』と同じく、文字通り彼らのテーマ曲『Sundae May Clubのテーマ』でライブは幕開け。
CDでは聴けない、宮原のブルージーで即興的なギター・ソロ小曲でムードを創り、浦の「Sundae May Clubです~よろしくお願いします」の一言から鳴瀬のカウントでバンド・イン!
のっけからアップテンポなアンサンブルで、早くもこのバンドの“楽しさ”が伝わってきます。
サビの歌詞、「音楽に夢中さ/音楽のとりこさ」という一節からテーマ曲に相応しい、このバンドの性質を表すメッセージを感じます。
1分ほどで曲がカットアウト、すぐさま鳴瀬の落雷のようなスネアドラム8連打で次のナンバー『ロックンロール』へ。この流れは1st EPと同じく。
ざわざわと不安に駆られる感情を吐露する浦の歌詞世界。
その世界を全編に渡って歌に寄り添い演出を重ねて行く宮原のギターが素晴らしい!
鳴瀬(ドラム)&新倉(ベース)のコンビネーションも、曲が熱を帯びて行くストーリーを見事に紡ぎながらグイグイと引っ張って行きます。
カットフェードするエンディングに喰い気味で入る鳴瀬のグルーヴィーなドラム演奏がしばらく続いた後、ザクザクとギターでリフを刻みながら曲は『シャングリラ』へ。
ここまで3曲の流れるようなSET LISTから、彼らが聴き手を瞬時に引き込む術を熟知していることを痛感。
浦の芯の強いストレートなボーカルはより一層際立って、聴く者の耳をとらえて離しません。そしてこの曲でも、エンディングを待たずに次のナンバーへと導く鳴瀬のドラムロール・イン。
やがて新倉のベース・ラインが絡み、浦のコード・ストローク&宮原のソロ・ギターが重なっていく様は、まるでキャンバスに1色1色、音の絵の具を重ね1枚の絵になっていくような感覚。
4曲目は『サニーハニー』。
時折ファルセットを交えながら歌われるサビのフレーズには、一見ハッピーなタイトルのなかにもどこか切なさを匂わせる浦の感情表現が込められています。
と、ここまでノンストップで奏でられてきた音楽が鳴りやみ、しばしのチューニング。
ほどなくしてミュート・ギターを弾きながら浦が歌い始めて5曲目の『POOL』へ。
これまでの曲とは違った緊張感を感じさせる歌い出しながら、このバンド最大の魅力である弾けるビート・サウンドと宮原のメロディック・ギターで“Sundae May Clubの世界”が更に深く描かれていきます。
後半に進むにつれて浦の歌唱がパンキッシュになって、最後は感情をむき出しに言葉(歌詞)を放った姿に彼女の“ロック魂”を垣間見た気がしました。
ライブは終盤へ。
この配信ライヴのPR活動では、TVで『Sundae May Clubのテーマ』のミュージック・ビデオをオンエアした一方で、ラジオでは、この曲『魔法とシャッフルビート』をオンエア。
1st EP『Sundae May Club 1』に収録されている最高にPOPなナンバー。
2曲目『ロックンロール』では「解けて消えていた」魔法が、この曲では「魔法のような日々」というハッピーな歌詞としてよみがえり、聴き手のみならず、歌と演奏がそれを奏でるバンド自身にもポジティブ・パワーを注入しているかのような、アドレナリン全開ソング。
きっとこれから長く、バンドの代表曲になるであろう名曲にして名演!!
エンディングを待たずして今度は新倉のベースが先導する形で7曲目『サイダー』へ。
ファスト・テンポな曲のスピード感をあおる、宮原のワウ・ペダルによるトリッキーなフレーズが印象的。プレイ・スタイルの引き出しが多いこと!!
そしてこのバンドでギターを弾くことが楽しくてしかたないんだろうなぁ~と思えるくらい、音色の一粒一粒にまで笑顔が見えるよう。
勢いに乗ったままラスト・ナンバーの『18』へ。
前半の4曲連奏同様に、終盤のたたみかける構成も超気持ちイイ!!
更に、この曲はライブのオープニングを飾った『Sundae May Clubのテーマ』の姉妹曲のようなナンバーで、見事にプロローグとエピローグを演出!!
全8曲で20分強、バラード・ナンバーは一切無し。
ジェットコースターのように眼前の景色がカラフルにポップに、そしてスピーディーに変化する音楽と演奏は、4人のほんわかした優しい雰囲気からはちょっと想像できない驚きでした。
自らを ”ウルトラスーパーポップバンド”と称する意味がよ~く解りました。
素晴らしいパフォーマンスをありがとう!!Sundae May Club!
SET LIST
1.Sundae May Clubのテーマ
2.ロックロール
3.シャングリラ
4.サニーハニー
5.POOL
6.魔法とシャッフルビート
7.サイダー
8.18
Information
◆1st EP『Sundae May Club 1』
https://album.link/BPph2JKQRPCtD
◆Music Video
https://tinyurl.com/y6b98ukg
◆Twitter
https://twitter.com/SundaeMayClub
◆Instagram
https://www.instagram.com/sundaemayclub/
text:松田康宏
※転載不可