九州炎為楽団 | 2021.01.18

九州炎為楽団

【篠原凛太郎】1/15(金)ライブレポート

第二回目となる配信ライブは弾き語りによるシンガーソングライター2組が登場。

1組目は、篠原凛太郎。

福岡を拠点に活動中のシンガーソングライター。

静かなアルペイジオの調べとともに、ライブは『服を着る』でスタート。

“服(が似合わない)”という言葉がストーリーを象徴するキーワードとなり、すれ違う男女の関係が歌われています。

~誰にも見せない約束のクローゼットがあるの~という歌詞に、心がふるえました。

ひとつひとつの言葉を深くかみしめ、そこに繊細なギター・プレイを重ねながらも力強く歌う彼の姿に“歌うこと”に対する確固たる意志を感じずにはいられません。

終盤に向けて、アルペイジオからピックに持ち替えて熱いコード・ストロークへ展開するスタイルが、情感が沸点に向かう様とシンクロして素晴らしい!!

『服を着る』から連なるようにギターがつま弾かれて、2曲目の『祈るように』へ。

~息をするように・・・息をするように・・・~と切々と繰り返した後に、~息をするように僕も生きたい~と強い思いが込められた言葉が放たれた時、グッと熱い気持ちになりました!

3曲目は『Dialogue』。

生きていく上で“怖さ”や“痛み”を感じることは避けられない。だからこそ“対話・会話”を重ねながら~それでも前に進んでいかなきゃね~と語りかける、お互いがヒーロー同士の君と僕へのLOVE SONG。

『祈るように』にも通じる彼が最も歌い・伝えたい(であろう)詞のテーマ(=強く生きたい!!)が”ズシリ”と響いて、レパートリーの中でもとりわけ重要な楽曲なんだな、と感じました。

この曲の原型が、リリース音源『Life is Art』に収録されていますよ!

と、ここまで「三部作」的に連なった前半が終わって。。。
チューニングの後、後半はイントロからピックを手にしてコードストロークでの幕開けに。

4曲目『風は知っている』。

先の3曲の世界観をリセットする、文字通り新しい“風”が吹き抜ける雰囲気に心が解きほぐされていきます。

でも、決して急ぐことは無く。

ゆっくり、ゆっくり、一言、一言をていねいに紡ぐと同時に、全身を自らの言葉で包み込んでいく歌唱姿に、彼特有のオーラを見ました。

メジャーとマイナー・コードが絶妙に交錯し、プログレッシブな展開とともに壮大な音像で大団円を迎えるギター・サウンドが、本当に美しい!!!!

そして曲はラストの『イリオモテネコ』へ。

筆者の勝手な想像ですが・・・。

この曲は、彼が初めて出会えた愛する人への告白の曲かな??と感じました。

~ねぇ君のこと見てたんだ/ねぇ近づいてもいいかい~
~ねぇ手を取り合ってみないか/ねぇ二人でもいいかい~

と激しくギターをかき鳴らしながら感情を爆発させる姿に、冒頭3曲の『服を着る』『祈るように』『Dialogue」で綴られた心の不安から解き放たれ、『風は知っている』で深呼吸をして、『イリオモテネコ』で大きく羽ばたいたような力強い印象を受けました。

約30分のステージで、これまで歩んできたストーリーと、人間としての成長模様を見事に披露してくれました!!!!

彼の作品群は“目の前にいるあなた”という一番近い存在と歌っている自分自身に問いかけ、歌いかけている“至近距離のラブ・ソング”だな、と感じました。

音楽との出会いが、斉藤和義さんの『歌うたいのバラッド』だった、という彼。

これからも“歌うたい”の素敵なラブ・ソングを、わたしたちに聴かせてくださいね!!

素晴らしいパフォーマンスをありがとう!!篠原凛太郎!

SET LIST
1.服を着る
2.祈るように
3.Dialogue
4.風は知っている
5.イリオモテネコ

Information
◆リリース音源『Life is Art』
※ライブ会場・及びTwitterのDMからの申し込みで購入可。

◆Twitter
https://twitter.com/Life_is_Art_RS

◆Youtube
https://tinyurl.com/y3e5fj2a

text:松田康宏
※転載不可